ホームページ制作する際、まずは「方向性・コンセプト」を決めます。「方向性・コンセプト」はホームページ制作の土台部分で、その上に1つ1つの要素を積み重ねながらホームページを作り上げていきます。
そのため、あとから「方向性・コンセプト」が変わると全部やり直し・・・ということになりますので、最初にしっかりと決めておくことが重要です。
目次
「方向性・コンセプト」を決める9つのポイント
今回作るホームページの「方向性・コンセプト」を決めるために、以下の9つのポイントを明文化します。
- 誰の
- どんな悩みを解決するのか。
- どうやって解決するのか。
- 悩みが解決しない顧客はどんなデメリット(バッドエンド)になるか?
- 悩みが解決した顧客はどんなメリット(ハッピーエンド)を手に入れるか?
- あなたが顧客の悩みを解決できる根拠は何か?(経験・スキル)
- あなたが顧客から選ばれる理由は何か?(同業者との違い・心掛け)
- 顧客に対してどんな印象を与えたい?
- ホームページに掲載するサービスは?
それぞれについて、例文と解説をしていきます。
例文と解説
①誰の
中小企業経営者の
「誰の」はターゲットの人物像・組織像を書きます。この段階ではまだ具体的に書かずにざっくりとした感じで大丈夫です。
ただし、ターゲットが複数いる場合は、「1ターゲットごとにコンセプトを作る」か「複数のターゲットに共通するコンセプトを作る」必要があります。
1ターゲットのみの場合は「業務特化ホームページ」、複数ターゲットがいる場合は「事務所ホームページ」として作るケースが多いです。
「事務所ホームページ」として複数ターゲットを扱う場合のコンセプトとしては「地域密着の事務所」というのが最も簡単で王道です。
「地域密着の事務所として、地元の方たち向けに様々なサービスを提供している」とすることで、異なるターゲット向けのサービスが同一ホームページ上に掲載されていても成立します。
②どんな悩みを解決するのか。
自社の資金繰り状況が正確に把握できず不安
「どんな悩みを解決するのか」は、コンセプト作成時に最も重要です。ターゲットが困っていることを書き出し、その中からあなたが何を解決してあげるかを書きます。
「中小企業経営者」をターゲットにする場合、その悩みは「資金繰りの不安」「優秀な人材の獲得」「新規顧客獲得」など多岐にわたります。その中で、あなたがどの悩みを解決するのかを書いてください。
③どうやって解決する?
「経営分析」「資金計画書作成」「予実管理」で資金繰りを見える化
「どうやって解決するのか」は、具体的な解決方法(手段)を書きます。
「資金繰り表の作成と予実管理で解決する」とか「事業計画書を作成して銀行から新規事業資金の融資を受ける」とか、具体的な解決方法(手段)を書いてください。
④悩みが解決しない顧客はどんなデメリット(バッドエンド)になるか?
資金ショートが不安で夜も眠れない日々がずっと続く・・・。
新規事業に自信を持って着手できずチャンスを逃し続ける・・・。
「悩みが解決しない顧客はどんなデメリット(バッドエンド)になるか」は、あなたに依頼しない場合、顧客がどんなデメリット(バッドエンドになってしまうのか)を書きます。
「資金ショートが不安で夜も眠れない日々がずっと続く・・・」とか「新規事業に自信を持って着手できずチャンスを逃し続ける・・・」など、顧客にとって起こりうるデメリット(バッドエンド)を書いてください。
⑤悩みが解決した顧客はどんなメリットを手に入れるのか。
資金繰りの不安が無くなり、新規事業GOの判断を自信を持ってできる。
「悩みが解決した顧客はどんなメリットを手に入れるのか」は、あなたに依頼した場合、顧客がどんなメリットを手に入れるのか(ハッピーエンドになれるのか)を書きます。
資金繰りの不安が無くなることで「新規事業へ自信を持ってGOサイズを出せるようになる」とか「資金ショートが不安で寝られない日々が続いたけれど、安心してグッスリと眠れる」とか、顧客にとってのメリット(ハッピーエンド)を書いてください。
⑥あなたが顧客の悩みを解決できる根拠は何か?(経験・スキル)
前職での営業マネージャーとして数値分析をしてきたので、経営分析・資金計画書作成・予実管理のスキルがある。
「あなたが顧客の悩みを解決できる根拠」は、なぜあなたにがターゲットの悩みを解決する手段を持っているのかを、過去の経験に絡めて書きます。
「前職で経営分析を専門に行っていた」とか「銀行出身なので事業計画書作成と融資が専門だからととか、「診断士としてこれまで様々な事業計画書作成と資金調達を実現させてきたから」などの根拠・裏付けを書いてください。
⑦あなたが顧客から選ばれる理由は何か?(同業者との違い・心掛け)
自身が50代のミドル世代なので、30代の若いコンサルタントよりも、同年代の経営者は相談しやすい。
資金繰り表を作成して終わりではなく、その後の予実管理で継続的にサポートすること。
「あなたが顧客から選ばれる理由(同業者との違い・心掛け)」は、顧客があなたを選ぶ理由について、同業者との違いや、心掛けていることという観点で書きます。
「財務コンサルはギラギラした30代若手が多いけれど、それに比べると同年代の経営者が相談しやすい50代のコンサルタントである」とか「資金繰り表を作成して終わりではなく、その後の予実管理も継続的にサポートする」とか、「忙しい経営者向けに緻密な100点よりも最速の80点を重視し、スピード感ある対応を心掛けている」など、同業者とは違う点(選ばれる理由)を書いてください。
⑧顧客に対してどんな印象を与えたい?
経営者の良き相談相手として、資金繰りだけではなく、経営全般からプライベートなことまで何でも気軽に相談できる「一番近い専門家」という印象を与えたい。
「どんな印象を与えたいか」では、ホームページに訪れたターゲットに対して、どのように見られたいのかを書きます。
「実績バリバリのザ・プロフェッショナルとして見られたい」とか「気軽に相談できる経営者に一番近い専門家として見られたい」など、どのように見られたいのか印象を書いてください。
それにより、ホームページ内の文体や、どのような写真を撮るか、デザインをどうするかなどが決まってきます。
⑨ホームページに掲載するサービスは何か。
資金状況分析/資金繰り計画書作成/資金調達支援/予実管理サポート
「ホームページに掲載するサービス」では、今回作るホームページ上に掲載するサービスを書きます。
「資金繰り診断」「資金繰り計画書作成」「予実管理サポート」とか、「融資・補助金サポート」など、ホームページに掲載するサービスをすべて書き出してください。そして、それらのサービスが「方向性・コンセプト」とズレていないかをチェックしてください。
まとめ
「方向性・コンセプト」はホームページ制作する上で最も重要です。ホームページを作るということは、何か目的があるはずです。その目的を明確にするために行うのが「方向性・コンセプト」の作成です。
目的が不明確なままでホームページ制作を進めると、あれもこれも詰め込みたくなり、わけがわからないことになりやりなおし・・・というのはよくある失敗パターンです。そのようなことにならないように、必ず「方向性・コンセプト」を作るようにしてください。